日本の多くの住宅で利用されていないスペースとは?

室内の階段

最近、留守宅管理の新規受託案件を巡回していて思うことがあります。
それは、
「留守宅や空き家だけでなく、人が住んでいながら利用されていない、もしくはあまり利用されていないスペースはどれくらいあるのだろうか?」
ということです。
なぜそう思うのか?
高齢者が住んでいた住宅でまだ荷物がある空き家の管理を受託すると、2階が物置としてしか利用されていないことがあまりにも多いからです。高齢になると、2階に上がるのが身体的に困難になってくるのです。そうなると、ふだん使わないようなものを積み上げる物置と化していくのです。
あまりにも多くの空き家でそういう状態を目撃したので、日本全国だととんでもない面積が低利用なまま放置されているんだろうなぁ、と思うわけです。もっと日本の既存住宅を活用する方法はないものでしょうか?
もちろん、2階の部屋だけを人に間貸しするなんてことは今どき難しいでしょう。本来は、ホームエレベーターとか、蹴上高が低く楽に昇れる階段をつけてあげて、高齢者でも2階に行きやすくしてあげることが理想です。
日本の住宅事情がひっ迫していた頃に建設された住宅、特に大都市圏の住宅では、踏面は狭く、蹴上高は高い構造になっており、階段が急こう配になっていることが多く見受けられます。このような階段を利用するのは高齢者にはとても危険です。階段から落ちてけがをする方もいることでしょう。
やはりこういう住宅は早々に解体されて、より安全な建物へ生まれ変わるべきなのだと思います。
もし、あなたのご実家の階段が急こう配で危ない階段なら、高齢のご両親がけがをしないうちに住み替えなどを検討することをおすすめ致します。

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不動産コンサルタント・ファイナンシャルプランナー。大手住宅会社、上場不動産会社など住宅、不動産業界で15年勤務したのち独立。2009年から留守宅管理、空家管理を開始。自ら現場に立ち、管理を実践する空き家管理人。

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